マイナンバー コンビニ交付
マイナンバーカードのメリットの一つとして、コンビニで証明書が取れるということ。
これをコンビ二交付と言います。
仕事の都合で、「なかなか市役所まで行く時間がない」という人でも、職場の近くのコンビニや、自宅近くのコンビニで、証明書が取れるので、とても便利ですよね。
取れる証明書の種類は?
市区町村によって、取れる種類の証明書が異なることがありますが、
基本的に、
住民票
住民票記載事項証明書
印鑑証明書
戸籍謄本(こせきとうほん)
戸籍抄本(こせきしょうほん)
課税証明書
所得証明書
などが発行できるのです。
利用時間帯は?
基本的に平日や土日祝日関係なく朝6時30分~夜11時までです。
市役所や店舗に設置している多機能端末機は、時間帯が短縮されていることが多いので注意です。
また、年末年始や不定期にあるメンテナンス日は、利用できません。
不定期のメンテナンス日は、あらかじめ市の広報誌やホームページなどで知らされます。
※多機能端末機というのはコンビニや店舗などに設置している行政証明書(住民票や戸籍など)を発行する機器のことをいいます。
コンビニのどこで発行できるの?
コンビニのコピー機が、証明書発行機(多機能端末機)になっています。
最近のコンビニのコピー機は、多機能になっていて、スマホやデジカメの写真をデータ送信して現像できたり、チケットを購入できたりと、便利になっていますよね。
その多機能端末機と言われるコピー機の機能の一つとして、行政の証明書発行が出来るようになっているんです。
コピー機のタッチパネルに行政サービスのボタンがあるので、案内に従って進めていくと簡単に証明書を取ることができます。
証明書を取ることができるコンビニは?
・セブン-イレブン
・ローソン
・サークルKサンクス
・ファミリーマート
・ Aコープ北東北
・セイコーマート
・イオンリテール
・コミュニティ・ストア
・エーコープ鹿児島
・セーブオン
・ミニストップ
・ポプラ
が現在(H30.5月)、対応しているコンビニです。
そのほか、コンビニだけでなく、多機能端末機を設置し始めた下記の店舗でも、証明書が発行できるようになりました。
・日本郵便
・イオン北海道
・ウエルシア薬局
・平和堂
コンビニ交付の手数料は?
手数料は、市区町村によって違いますが、市役所窓口で発行してもらうよりも、50円~100円程度お安くなります。
職員の手間の費用分なのでしょうか。
それとも、マイナンバーカード普及のためでしょうか。
コンビニ交付での手数料は、お安く設定されているんですね。
例えば、100円お安く設定されている市区町村の場合。
住民票が窓口発行で300円なら、コンビニの多機能端末(コピー機)で証明書を取得すると200円。
戸籍謄本が窓口発行で450円ならコンビニでは350円になります。
コンビニに設置している多機能端末(コピー機)だけでなく、市役所玄関や一般店舗にも多機能端末機が置かれていることもあり、機械で証明書を発行すると、手数料がお安く設定されている場合が多いのです。
要するに、機械を通して証明書を発行すると、証明書発行手数料がお安くなってお得というわけです。
コンビニ交付と市役所窓口交付との違いは?
コンビニで証明書を発行する場合と市役所窓口で職員と対面して証明書を発行する場合との違いをここで、まとめます。
コンビニ交付を中心としてお伝えすると、
手数料が安い
窓口で発行するよりも、コンビニ交付の方が50円~100円、お安く設定されている市区町村が多いです。
申請書を書く必要がない
コンビニ交付といった多機能端末機での証明書発行は、申請用紙をわざわざ書く必要はありません。
窓口発行では、市役所が用意している申請用紙を書いて、本人確認書類を提示しなければ、証明書を渡してもらえないですからね。
そのことを考えると、コンビニ交付はラクですね。
サポートがない
市役所の窓口での証明書発行では、証明書をとる上で分からないことは、その場で職員に聞いて解消できます。
でも、コンビニで証明書を取るときに、証明書について分からないことをコンビニ店員に聞くことはできません。
コンビニでの多機能端末機(コピー機)で証明書を取るための操作方法を、慣れないコンビニ店員のサポートでは期待できないことが多いからです。
コンビニ交付の操作は単純なもので簡単ですが、どうしても機械操作が苦手な方にとっては不安に感じるのではないでしょうか。
返金や交換が出来ない
コンビニ交付など多機能端末機で証明書を取ったものの、住民票謄本が欲しかったのに、住民票抄本を取ってしまったり、住民票を取るべきところ、住民票記載事項証明書を間違えて取ってしまったりと、うっかり証明書の種類を誤って発行してしまうこともありますよね。
そのような時、市役所窓口であれば、当日発行したレシートを見せれば、交換してもらえることもあるでしょう。
でも、コンビニ交付では、委託で機器を設置しているものなので、コンビニ交付の店舗に交換希望を伝えても、まったく対応してもらえません。
コンビニ交付の証明書発行手数料は、コンビニ側には入らないからです。
また、多機能端末機で発行した証明書の返金についても、コンビニは関与しないので、対応を求めることは、難しいでしょう。
証明書の用紙の質
市役所窓口で発行される証明書とコンビニ交付された証明書には、大きな違いがあります。
それは、コンビニ交付で使用される証明書の用紙は、通常のA4のコピー用紙なんですね。
一方、市役所窓口での証明書の用紙の質は改ざん防止用紙と言われる上質の用紙です。
改ざん防止用紙は、その名のとおり、証明書を書き換えたりと改ざんを防ぐことができる用紙なんです。
改ざん防止用紙で発行された証明書を試しにコピーしてみると、「これはコピーのものです」と判別できるスカしが入ります。
改ざん防止用紙は、市区町村によってデザインが異なるもので、印刷コストもかかりますし、用紙の管理も厳重にしなければなりません。
なので、全国のコンビニで多機能端末機を使い、証明書発行が可能なものとして、統一するためには、改ざん防止用紙は、そぐわないものなんですね。
そこで、多機能端末機を利用するコンビニや店舗では、管理もラクなことから通常のA4コピー用紙を使っているというわけなんです。
「通常のA4コピー用紙で、改ざんの防止になるのか」ということについては、発行された証明書の裏面にスクランブル画像やQRコード、偽造防止検出画像が刷り込まれているので、大丈夫なんですよ。
証明書がバラで発行される
市役所窓口で、住民票謄本などを発行すると、例えば5人世帯なら一人ずつ名前の表示された5枚の証明書を、市役所専用の機器で、ひとまとめにしてから渡されます。
つまり、人数分の枚数をまとめて、一部として発行されているんです。
戸籍謄本でも、証明書が複数ページにまたがる場合は、市役所の専用機器で必ず、ひとまとめにして渡すルールがあります。
まとめてある証明書を外せないようにする、割印の意味を持っているんですね。
謄本は、全部そろって有効になる証明書なので、一枚でもページが抜けていると無効になるので注意です。
一方、コンビニ交付で取得する場合、複数枚にわたる証明書が発行されても、ひとまとめにする機器もありませんので、個別にバラになって発行機から出てくるんです。
つまり、5人世帯の人が住民票謄本を発行すると、バラになって5枚、多機能端末機から出てくるということになります。
もちろん、謄本なので証明書5枚の中から、1枚抜き出して個別に利用することはできません。
1枚ずつ出てくるので、ご自身で、まとめて保管しておく必要があるんですね。
(それぞれにページ番号が書いてあるので、それを参考にセット保管すると良いです)
コンビニ端末から発行された証明書は、割印の意味の専用機器で、ひとまとめにされていない代わりに、1枚1枚の証明書裏側に、スクランブル画像やQRコード、偽造防止検出画像が刷り込まれています。
バラで証明書が、発行されるので、住民票謄本や戸籍謄本などをとる時は、多機能端末機から証明書を持ち帰り忘れる人も多いと聞きます。
立ち去るときは忘れ物の無いようにしたいですね。
種類の違う証明書は、一回ずつの操作が必要
コンビニ交付の不便なところは、多機能端末機を操作してから発行までの時間が長いこと。
機種によっても異なりますが、サクサク発行できるものでもないんですね。
※シャープ製、リコー製、NEC製などがあり、中でもシャープ製は、若干遅い感が。。。
市役所窓口での発行に比べれば、申請書も書かなくても良いし、混雑に巻き込まれないし、窓口職員との対話も不要なので、コンビニ交付の方が証明書の取得が早いのは確実ですが、多機能端末機の前で待っていると、意外にも発行時間が長く感じるものです。
発行時間が長いと感じてしまう理由の一つに、違う証明書を取るごとに、最初からの操作が求められるということがあります。
例えば、住民票と印鑑証明書を取りたい場合、住民票を発行し終えてから、改めて最初から印鑑証明書取得の操作が必要ということなんです。
また、住民票謄本と住民票抄本を取りたい場合でも、どちらかの証明書を発行し終えた後に、最初から端末を操作して発行しなければならないんです。
つまり、全く同じ種類の証明書なら、必要部数を入力すれば、一度の操作で取得できますが、種類の異なる証明書を取得しようと思うと、種類ごとに一から操作をする手間があるんです。
発行できる証明書は限定されている
コンビニ交付で取れる証明書の種類は、限られています。
戸籍証明書を例にすると、戸籍には大きく分けて現在戸籍、昔の戸籍があるのですが、コンビニ交付で取れるのは、現在戸籍のみです。
戸籍は、結婚したり、離婚した時に新しく作りかえられますし、国の制度によっても作りかえられることもあります。
作り変えられた後の昔の戸籍は、抹消されることなく、長年保存されていくものですが、本籍地の市役所窓口のみで発行可能なものなんですね。
コンビニ交付では昔の戸籍は取ることができず、現在の状態を記している戸籍謄本や戸籍抄本のみ取ることができます。
昔の戸籍の種類には、改製原戸籍(かいせい はら こせき)や除籍(じょせき)がありますが、おもに相続関係の必要書類として利用されています。
また、課税証明書や所得証明書についても、現年分しかコンビニ交付では発行できません。
つまり、税証明においても最新年分の証明書のみ発行可能なのです。
今が平成30年度なら、平成30年度(平成29年収入分)しか取ることができず、前年の平成28年収入分や平成27年収入分は、コンビニの多機能端末機では発行できません。
さらに、課税証明書や所得証明書についての発行開始時期も遅いというデメリットもあげられるでしょう。
例えば、課税証明書の場合、毎年5月ぐらいに市役所窓口で発行開始となる証明書ですが、コンビニ交付で発行するためには、一ヶ月遅れの6月にようやくコンビニ交付で取得可能となる市区町村も多いのです。
最後に、住民票や住民票記載事項証明書が発行可能なコンビニ交付ですが、マイナンバーや住民票コードが載ったものは、発行できません。
また、コンビニ交付では住民票に前住所地は記載されるものの、、市内で今まで住所変更してきた履歴付きの住民票は、発行できませんし、住民票から除かれた証明書である住民票除票も取れません。
住所の今までの履歴付き住民票が必要なら、コンビニ交付でも発行できる戸籍附票を取るしかないでしょう。
「マイナンバー」や「住民票コード」付き住民票、「住民票除票」や「市内での履歴付き住民票」が必要なら市役所窓口での発行になるので注意したいところです。
参考までに、コンビニ交付で取得できる証明書の種類と内容を挙げておきますね。
コンビニ交付で取れる証明書の種類~証明書内容の解説付き~
住民票謄本
世帯全員分の住所、氏名、生年月日記載の証明書
住民票抄本
世帯の内の特定の人の住所、氏名、生年月日記載の証明書
住民票記載事項証明書
住民票の簡易版
戸籍謄本
親子関係や夫婦である証明書
戸籍の構成員全員が記載されているもの
戸籍抄本
親子関係や夫婦である証明書
戸籍の構成員の内、特定の人が記載されている証明書
戸籍附票謄本
戸籍の構成員全員の住所履歴が記載されているもの
戸籍附票抄本
戸籍の構成員の内、特定の人の住所履歴が記載されているもの
印鑑証明書
実印の印影を証明する証明書
課税証明書
前年の1月から12月までの所得と税額を証明書するもの
所得証明書
前年の1月から12月までの所得のみを証明書するもの
※市区町村によって異なることがあります。
上記以外の証明書が必要なら、市役所窓口での発行となります。
まとめ
コンビニ交付は、マイナンバーカードや住民基本台帳カードを利用して、コンビニや一般店舗に設置してある多機能端末機で、住民票などの行政証明をとることのできる仕組みです。
※住民基本台帳カードは現在発行中止
コンビニ交付は、メリットが多いですが、デメリットもあるので注意しましょう。
大きなメリットは市役所窓口で証明書をとるよりも50円~100円程度お安いことです。
また、多くの市役所が午前8時30分~午後5時15分までの開庁時間に対して、コンビニで証明書がとれる時間帯は午前6時30分~午後11時までと幅広い。
ただ、コンビニ交付でとれる証明書の種類は限られているので、あらかじめ確認しておきましょう。